西海橋・西彼杵半島ツーリング<2005.11.12(土)>

はじめに
 前夜からの雨もきれいにあがり,週末としては久しぶりの好天に恵まれた。かねてから計画していた,
スカイウエイブでの初ツーリングを実行することにした。
 目的地は,佐世保を経由して西海橋を渡り,長崎県西彼杵半島の西側の小さな町にある友人宅と,
遠藤周作文学記念館。実は,たまたまこの日の夜は武雄温泉で泊まりの会合が予定されていた。普段
なら30分で着く武雄温泉だが,午前中の予定が何も入っていなかったので,ぐるっと遠回りしてツーリ
ングしてみようと思ったわけである。夕方早めにホテルに着いて温泉に入るのも楽しみである。
 早めに出発する予定が,前夜寝付くのが遅くなってしまったので,結局自宅を出た時は午前10時に
なろうとしていた。
紅葉が始まろうとしている伊万里桃川付近 西有田町で国道35号線にのり佐世保方面に向かう

西海橋で
 11時35分,針尾島と西彼杵半島の間の針尾瀬戸に架かる西海橋に到着した。ここで小休止とする。
針尾瀬戸は大村湾と佐世保湾をつなぐ狭い水道となっており,春の大潮の季節には渦潮で有名な行楽
地である。この日は小潮であったが,橋の下佐世保湾(北)に向かって早い潮流が流れていた。現在,
この西海橋の北側に第2西海橋が建設中で,これは国道202号線のバイパスとなるようである。
針尾島側から見た西海橋 佐世保湾(右側)に向かって潮が流れる針尾瀬戸
風もおだやかで本当にいい天気に恵まれた 後ろは建築中の第2西海橋

東シナ海につながる広大な海を見ながら・・・・
 40分ほど休憩して西海橋を渡り西彼杵半島に入る。ここは西彼杵郡西彼町であったが,平成17年4月
1日に西海町、西彼町、崎戸町、瀬戸町、大島町の西彼杵郡五町が合併し,長崎県西海市となった。橋
を渡って数q走り,国道202号から206号に分岐して南下する。時間があれば,202号を走って大島大
橋から大島に渡ったり七ツ釜鍾乳洞に寄ることも考えたが,すでに時刻は12時を回っていて,その余裕
はなかった。
 途中から半島を横断する山間の道に入り,再び202号に合流した。ここからは右側に東シナ海につな
がる雄大な海を眺めつつ西彼杵半島の西側を南下する。途中の休憩所で晴れ渡った空と海を堪能する。
 202号への合流地点,目の前にまた海が広がる 心なしか水平線が丸く見える

旧友と再会ならず・・・・・
学生時代の友人が長崎市のはずれの神の浦に住んでいる。連絡もなしに訪ねたが,携帯電話は電源が
入っていないようだし,町で調べて自宅電話にダイヤルするがこれも出ない。仕方なく神の浦の小さな集
落をしばし散策し,「また,来ればいいさ」と,遠藤周作文学館に向かう。
友人が勤務している学校 静かなたたずまいの町だ 防波堤のはるか向こうは東シナ海

遠藤周作文学館
 海沿いの道をアップダウンしながら10分ほど走っただろうか,海を臨む丘の上に白い建物が見えて
きた。周囲に民家が全くないので,なおさらこの記念館はその存在を際だたせている。右折して駐車場
に入ると,車は数台とまっているだけ。入館料を払って館内に入ると,数組の観覧者が静かに展示物
を見ている。長崎市内観光に来ても,ここまで足を伸ばす人はあまりいないのかもしれない。長崎市内
からは車で30分といったところだろうか。景色もいいし,時間が許せばドライブがてら訪れたい場所で
ある。館内を見終わったのが午後2時。海を臨む軽食喫茶の店もあったが,時間の余裕がなかったの
で昼食抜きで走ることにした。
遠藤周作文学館は,海を見下ろ
す素晴らしい景観の地に位置し
ている。この地は代表作「沈黙」
等の舞台となったところで,これ
にちなんで,2000年に当時の外
海町(市町村合併で現在は長崎
市)のこの地に建設された。
 館内には机や椅子などの愛用
品や手紙類,遺稿など,偉大な
足跡を残した作家を偲ぶ遺品や,
パネル等が展示してある。
 

長崎自動車道を武雄へ
 当初の計画では,大村から国道444号を登り,黒木渓谷の紅葉を見て,平谷黒木トンネルを通って
鹿島市に抜けるはずだったが,武雄温泉での宴会の時間に間に合いそうにないので川平道路,長崎
バイパスと走り,多良見ICから長崎自動車道に入る。途中で猛烈な眠気にたまらず,大村湾SAで昼
食兼休憩タイムとする。
川平道路のトンネル
大村湾SAで ラーメンのあとは,眠気覚ましのコーヒータイム

2日目,武雄温泉屋上露天風呂からの朝日・・・・
 午後4時過ぎ,武雄温泉のホテルに到着,宴会前に早速温泉に入る。5時半からの宴会は,15年前
に海外研修したメンバーで毎年開催している恒例の会。メンバーの半数がすでに定年退職しているが,
この時期何かと行事もあり,今年は約半数のメンバーの参加しかなくてやや寂しい会となった。
 泊まったホテルはかつて昭和天皇も泊まったことのある老舗で,場所は武雄温泉楼門前というわかり
やすい場所にある。玄海の新鮮な魚料理に恵まれている唐津人としては,このホテルの料理は大した
ことないと思うが,この屋上露天風呂はホテル敷地内から出る源泉のかけ流しということで,文句なしに
快適で眺めもいいので合格点である。
午前7時過ぎ,日の出直前の武雄温泉街 屋上露天風呂から日の出を眺める

武雄温泉楼門と新館を見学
 ホテルを出ると,すぐ右手に武雄温泉楼門があった。市内在住のK氏に電話して呼び出す。彼に案内
してもらって武雄温泉新館を見学する。
 楼門は東京駅を設計したことで有名な,佐賀県唐津市出身の建築家辰野金吾博士の設計によるもの
で,国の重要文化財となっている。自宅から30分ほどの武雄市には度々来ても,武雄温泉のシンボル
である楼門をまじまじと見たのは初めてである。武雄温泉新館も,内部には大正時代の温泉施設が残
されており,楼門と同じく国の重要文化財となっている。大衆浴場,露天風呂,家族風呂が今も営業して
いて,朝8時をまわったばかりなのにすでに温泉客の車が何台も停まっていた。
ホテルを8時20分に出る 辰野金吾博士設計の武雄温泉楼門 楼門と武雄温泉新館

おわりに・・・
 9時30分,武雄温泉を出発する。ツーリングと
してはここまで。変則的だが,今回は1泊1.1日
ツーリングとなった。
 このあと東に向かって走り,福岡県の某ショップ
にヘルメットを買いに行く。若干肌寒くなったので,
高速を使わずに,一般道を使ってのんびりと走る。
午後4時頃帰宅,オドメーターは800Kmを越えた
ところ。初回オイル交換までもう少しとなった。

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